随分と苦戦してしまったトラブルシューティング。
始まりはオーバーヒートしたので、ヘッドガスケットを交換済みエンジンを搭載して車両を動くようにすること。
エンジンと車両は別々に持ち込まれ、補器類を取付けして搭載。
ディストリビューターの故障等の問題を修正してエンジンは何とか始動出来るようになったものの、絶不調・・・・
点火・燃圧・空燃比・点火時期・おおよそ大外れはしていないのでとりあえず動くくらいにはなるはずなのですが絶不調のまま。
コンプレッションの差は大きいけれども、6気筒なので不調だけど動くくらいにはなりそう。
不調の症状はバルブタイミングがずれているような感じ。
そうなるとバルブタイミングのずれを疑うのですが、このエンジンはOHVなのでカムシャフトを外さなくてもシリンダーヘッドを外す事が可能。
実際に作業された方に確認してもらったのですが、タイミングに関わる部分は触っていないとの事。
作業中にクランクシャフトを工具にて回すのにかなりの力が必要な事が気になったので、もう一度エンジンを降ろす決断。
エンジンを分解しながら各部チェックしていきます。
バルブクリアランスはラッシュアジャスターなので自動調整。
カムシャフトとクランクシャフトの位相もOK。
圧縮のばらつきはバルブとバルブシートの当たり不良。
シリンダーヘッド分解後もクランクシャフトに抵抗を感じる。
ここまで来たら全て分解して確認することを決断。
ピストンコンロッドを外した時点で異常を発見・コンロッドベアリングが破損していました。
全てのピストンコンロッドを取り外してもまだクランクシャフトに抵抗感。
クランクシャフトを取り外すとクランクシャフトベアリングも破損。
そうなると、こうなった原因があるはず。
オイルポンプのリリーフバルブのスプリングが折損していました。
これによって油圧がリリーフされてベアリング破損・油圧が上がらないのでラッシュアジャスターが機能せずインテーク・エキゾーストバルブが開きにくくなるため、バルブタイミングがずれたような状況になったようです。
幸い部品取りのエンジンを1基用意してあったのでピストン・クランク・シリンダーヘッド類を組替えて車両に搭載します。
まだ先は長そうです。